
昨年は多くのご愛顧を賜り、心から感謝を申し上げます。私たちフロンティアグループは、皆様のビジネスが成長し続けるために、より良いサービスを提供することを目指してまいりました。
今年は、経済環境や税制の変化が予想される中、私たちはその変化に柔軟に対応し、皆様にとりまして適切なアドバイスが提供できますよう、専門知識の強化に努めてまいります。また、デジタル技術の新化に伴い、業務の効率化やサービスの向上を図るための取り組みも推進してまいります。
皆様の信頼にお応えするため、スタッフ一同、一層の努力を重ねていく所存です。何かお困りのことが御座いましたら、どうぞお気軽にご相談下さい。私たちは、皆様のビジネスの成功を共に目指すパートナーとして、全力でサポート致します。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。皆様にとって、充実した素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
( 宮崎 一佳 )
本年もよろしくお願いいたします。
遺産分割における預貯金の使途不明金の取り扱いについて、一言。
遺産分割のために被相続人の預貯金口座から生前、使途がよくわからない多額の金銭が引き出されていることがある。被相続人の預貯金口座の取引履歴を閲覧した相続人が発見する場合もあれば、被相続人の相続税の税務調査において税務署から指摘されて発覚する場合もあるだろう。
預貯金の申告漏れが相続税の税務調査において指摘される場合は多く、国税庁の統計「令和5事務年度における相続税の調査等の状況」によれば、申告漏れ相続財産の約3分の1が現金・預貯金等と報告されている。 国税庁が金融機関への口座保有者の預貯金等情報(口座の有無や入出金記録等)のオンライン照会を2021(令和3)年10月から始めたが、対応する金融機関は37行から2024(令和6)年度末には431行と全金融機関の7割以上を占め、照会件数は28万件から835万件へ急増している(「週刊税務通信」令和7年6月23日号#3856)。預貯金に対する相続税の税務調査はより精緻になっている。 使途不明金の発生原因は後述のように各種あるが、税務調査の指摘で多いのは、借名預金(名義預金)で、被相続人が相続人等の他人名義にて預金しているケースである。 預金の名義だけを変更して被相続人が当該名義人の通帳や印鑑等を管理していれば、名義人への贈与があったとする余地はなく、被相続人の相続財産とみなされてもやむを得ない。
使途不明金の相続財産組み入れによる相続財産(相続税の課税価格)が当初の申告より増加し、それにより計算される相続税額も増加した場合、差額につき修正申告をすることになる。
修正申告に係る差額(追加納付)だけでなくペナルティーとして各種の付帯税が化される。
被相続人が自ら預貯金の入出金を管理し、自己が引き出していた場合、もっともよくしっているはずの被相続人が死亡して不在のため、使途等を調べるのは困難となる場合が多い。預貯金を引き出してから長期間経過していれば、引き出された金銭の流れを追うことは難しく、すでに費消していたり、他の資産(相続財産)に化体していたりすることも考えられる。留意すべきは相続人の誰かが入出金の管理をしていた場合であり、次のようなケースが考えられる。
①被相続人が被相続人のために引き出した場合
②相続人が被相続人のために引き出した場合
③相続人が自分のために被相続人の承諾を得て引き出した場合
④相続人が自分のために被相続人に無断で引き出した場合
死亡直前の多額の預貯金引出は、国税庁による前述した金機関等への口座保有者の預貯金等情報の商会から露見することが多く、相続税の税務調査の対象となりやすい。
なお死亡後の葬式費用等で必要となる資金については、裁判所の判断を経ることなく遺産分割前でも一定額(相続人ごとに法定相続分の3分の1まで、かつ、金融機関ごとに上限150万円)の引き出しができる預貯金の払い戻し制度(民法909条の2)の利用がある。遺産分割の手続き 遺産分割は遺産分割時に現存する財産を分割する手続きである。 したがって、遺産分割時に所在不明である使途不明金は、遺産として存在しないことから遺産分割の対象にならないが、使途不明金を含めて実際の遺産の取得額につき、相続人間の公平な調整を図るために被相続人、相続人全員の合意を得てこれらも含め遺産分割の対象とすることが多い。 しかし被相続人が自ら預貯金を引き出したのか、相続人が依頼により引き出したのか等は、時の経過とともに当事者の記憶が曖昧になり、客観的証拠も乏しくなっている場合が多い。加えて被相続人の判断能力が争点となったり、被相続人と各相続人の関係性の濃淡や相続人間の感情的対立、相続人固有の経済事情や相続人の配偶者等の過大な干渉か絡めば、遺産分割が複雑化、長期化しやすい。 実務的には、借名預金であれば名義人の相続財産に、さらなる調査の結果でも使途不明な預貯金については当時の関係者への特別受益として、相続財産に持ち戻して遺産分割をすることになろう。ただし、相続人間で遺産分割協議がまとまらない場合、家庭裁判所に遺産分割の調停を申したてることになる。 家庭裁判所では確定した遺産を対象とするので、使途不明金か否かを相続人間で争っている場合や、使途不明金のへんかんを求めようとする場合などは、遺産分割とは別に、簡易裁判所または地方裁判所に民事訴訟(不当利得の返還請求など)を提起することになる。その結果により遺産の範囲を確定させてから、家庭裁判所にて改めて遺産分割調停をすることになる。
( 神田 誠司 )
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